酒司 飛鳥さんの移転

tao

2007年04月15日 08:45



行きたいと思いながらずっと行けていないお店があります。
木屋町の酒司 飛鳥さんです。


無断で使わせていただきましたが、これは、切り絵です。
オーナーの風貌が、やや老けている以外は、店の雰囲気をよく伝えていると思います。


私達にこのお店を教えてくださったのは、ご近所の方ですが、多趣味で面白い方でした。
今はもう無くなった河原町蛸薬師の本屋さんで、バッタリお逢いしたのです。


飛鳥さんは、言ってみればショットバーです。
ただし、京都式というのか、辛口です。
飛び込みで入って、騒ぐことを許さない雰囲気がありました。



トム・クルーズの「カクテル」みたいな華やかさはありません。
カクテルはとても美味しいのですが、種類は多くありません。
凄いお酒が並んでいるそうですが、積極的にそうされているのではなさそうです。
でも、氷は角氷をピックで割られるし、ひとつひとつ、納得のいくものを使われています。
スタンダード、というのが、このお店の一貫した姿勢だと思います。



オーナーは、いつもこの絵の通りの姿で立っておられました。
話の相手をしないわけではないのですが、あくまで脇役に徹しておられました。
私達は、窓から見える景色を見ながらお酒を戴きました。



高瀬川に面しているので、春には満開の桜が見えました。
行く事ができなくても、心の中にはいつもあったお店です。
その飛鳥さんが、お向かいに引っ越されると知りました。
とても、ショックです。



いまはなかなか行けないけど、いつかと思っていたところが、ひとつなくなるような感じです。
ただ、慰めになるのは、オーナーの見識で新しく作られるお店なら、間違いの無いお店だろうということです。
四月の末には瓢正さんのお隣に新店がオープンするようで、いつか行きたいなと思っています。

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