きょうの味どころ
高島屋さんの地下に「
きょうの味どころ」があるのを、知ったはる人は、多いのですやろか。
週替わりで、いろいろな京料理のお店のお昼がいただけます。
お値段は、お店によって週ごとに変わるようで、
お弁当の時は3,500円、ミニ会席の時は5,000円くらいやったと思います。
元々は、おかず売り場の辺にありましたけど、三回目の引越しで、うんと移動しました。
今度のお席は前よりゆったりしていて、車椅子の母でも連れてこられる、
バリアフリーです。
今日私達が番頭さんと寄せていただいたのは、うちのお客さんの「
井傳」さんが、だしたはったからです。
自分達の仕入れた魚が、綺麗にしてもろうて、出世した姿を見るのは、魚屋にとって何よりの喜びですし、ええ勉強になります。
「ああ、そやから、あんまり大きいないほうが、ええのやな」みたいに。
お造りの充実しているのは、魚屋でもビックリしました。
平目は生雲丹を芯に巻いてあり、
活烏賊は若竹の姫皮で合えてあります。
それと、
かつを。
蛍烏賊が酢味噌で合えてあるのは、お決まりですけど、山芋の小さいサイコロが入っているのが面白く、蛍烏賊も、ちゃんと、本物の滑川のよく肥えた蛍烏賊で、もちろん、きちんと目玉やくちばしや軟骨を掃除してあります。
冷凍物の蛍烏賊で、掃除せずそのままのものを平気で出したりしてられたりして、それで、初めて食べやはった人が嫌いにならはるのは、悲しい話です。
これは、ガラスの器でした。
他にも、
鱒の美味しさには「紺屋の白袴」を感じました。
さんざん鱒は見ていますけど、ほんまもんの鱒はおかずにして口に入ることはない高価な魚です。
その風味には、感動物でしたし、木の芽和えが、季節物とは言いながら、桜の雪洞の器で楽しかったり、京料理の楽しさを感じたお弁当でした。
仕上げは
竹の子ご飯。
おつゆが凝っていて、アサリのしんじょでした。
蓬の玉生麩というのも、つるつるした触感で面白かったです。
デザートは夢中で食べてしもうて、写真を撮るのを忘れてしまいました。
いつも洒落たリキュールで風味付けしたゼリーです。
美味しゅうございました
ゆったりと楽しめる「きょうの味どころ」ですけど、早めに行かはるか、予約を入れとかはるほうが無難みたいです。
十一時から二時くらいと言うことみたいですけど、実際はもっと早う売り切れるみたいです。
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