おかぼと加茂茄子
「おかぼちゃん」
私の小さい時の呼び名です。
なんのことはない、名前の一番上が「
か」やからです。
こんなにはっきりと覚えているのは、こんなエピソートがあったさかいです。
実家はちいさな店を営んでまして、お客さんが来やはると、小さい私が、母にお茶を持っていくように言われてました。
お客さんは、子供がでると、喜んでくれはるからです。
あるとき、いつものようにお茶を持って出て行くと、お客さんが
「
お名前は?」
父が
「うちでは、
おかぼて、呼んでます。まんまるうて、似てますやろ」
「ははは、
おかぼちゃん!」
知らない人にまでそう呼ばれて、プチンと切れた私は
「おかぼと違います!!私には、○○ていう、立派な名前があります!!」
はにかんでいた子供が、いきなり、そう言うたもんやさかい、大人たちは面白がって笑い、それを、いつまでたっても、言われますねん。
結婚してから、主人に
「私、
おばあちゃんの里の加茂の顔やて、言われるねん」
と言うたら
「
加茂の名産、加茂なす!!」
て、言われてしもうたんです。
はい、黒くて丸い。
「ええやんか、上等言うたったんやでーーー」
主人は、ふくれる私にそう言わはりました。
新婚当時のお話どす
このごろ、おかぼて、聞かへんようになりましたなぁ。
なんやしらん、寂しおす。
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