卒業祝い
今年も卒業式帰りらしい人々を見かける頃になりましたね。
去年は袴姿が多かったですが、今年は洋服が多いです。
これは、うちの元バイト君に焼いた鯛です。
三回生の時にバイトに来てくれていました。
同大の能楽研究会に入っていて、同志社は観世なので主人と同じなのです。
大学も主人の後輩となるわけで、いろいろ話していました。
去年の年末、彼が電話を掛けてきて、年末だけのバイトに来てくれたのですが、よく仕事を覚えているのにビックリしました。
また、自分で考えてありとあらゆる仕事をしようとするその姿勢にも感動しました。
大晦日、お昼ごはんを彼が食べている横で、私が流しで洗い物をしていたら、彼がたずねました。
「今年は、ちゃんと、売れていますか。赤字にはならないですみますか」
彼がバイトで来ていた前の年、なれないバイトばかりでひどい売り上げだったのを、私達が嘆いているのが、耳に入っていたのでした。
悪い事をしたなあと思い、又、
彼がわざわざ電話を掛けて、年末にバイトに入ってくれた理由が、そういうことだったと知ったのでした。世の中には、売れないほうが楽と言い切るバイトも少なくありませんが、こんな子も居るんですね
お能も在学中に「船弁慶」をさせてもらったとかで、そちらも、ちゃんとお稽古していたのでしょうね。
二人でお謡いを聞かせて欲しかったのですが、年末の事ゆえ無理でした。
そんな彼に、この間の土曜日、バイトが、シオ君は旅行、コショウ君は結婚式と皆都合が悪くて、駄目もとで主人が頼んだら来てくれました。
その積極的な仕事ぶり、責任感に、この子の就職するコスモ石油は、いい新人を得たなあと思います。
きっと活躍してくれる事でしょう。
鯛は彼への卒業祝いです。
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