2007年02月24日
真夜中の花束
日本人はバラを買うのに、蕾を好み、外国の人は美しい開いたバラを、五分咲きとか買っていかはるて、聞きます。
蕾は長く楽しめるようにていう事ですやろけど、確かに香りといい、開いたバラの方がええですよね。
錦にもお花屋さんは何軒もあります。
満開のお花をゴミとして出されているのは、残念やけど仕方ない事ですやろね。
もう、明日は散っていくお花を売らはったら、買わはった人はがっかりしやはりますもん。
そういうお花をゴミとして出したはった一軒が、たまたまゴミの回収に来やはった人と、ばったり会わはったんです。
「うちの嫁はんが、花大好きですねん。綺麗やし、喜びよると思います。もろうたらあきまへんやろか」
それから日々がたち、私もその話をすっかり忘れていたのですけど、ある日そのお花屋さんの前を通ると、お花のダンボール箱の山の上に、大きなお花が置いてありました。
○○様
そのゴミ回収の人の名前でした。
私は時々この話を思い出し、夜中に働くご主人を待つ奥さんに、あのご主人が大きな花束をニコニコして持って帰られるところを想像します。
世の中まだまだ捨てたもんやないなぁと、自分に言い聞かせるのです。
今は、そのお花屋さんは、満開のお花は、買い物に来られたお花の好きなお客さんに、プレゼントされています。私もよくいただきます。
そして、咲ききったバラの花びらを「ポプリに、バラ風呂に、ご自由にお持ちください」と書いて置いてられます。
お花は心にも花を咲かせますね。
Posted by tao at 00:12│Comments(0)
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